昔ながらの家庭料理である「手打ちうどん」を、古代小麦の一種であるスペルト小麦粉で作ってみました。
スペルト小麦はヨーロッパで長い歴史を持つ穀物で、栄養価が高く、独特の香ばしさがあります。通常の小麦粉よりもグルテンは多いですが、グルテンの性質が異なるため消化しやすいと感じる人もいます。
風味が豊かで香り高い麺に仕上がるのが特徴で、シンプルなだしや野菜スープと合わせると一層引き立ちます。今回は家庭向けに作りやすい分量と手順をまとめました。
レシピのきっかけ
市販のうどんは便利ですが、自分で粉を選び、素材を感じながら手打ちすることで、家庭ならではの味わいが生まれます。
私自身、健康を意識した食材として手元にあったスペルト小麦粉を使い、うどん作りに挑戦しました。初めて作ったときは「まとまるだろうか」と不安でしたが、意外に生地が扱いやすく、香ばしい風味と素朴な食感に驚きました。
家庭でも無理なく再現できるため、気軽に試せるレシピです。
材料(2人分)
- スペルト小麦粉 … 200g
- 塩 … 4g
- 水 … 100〜110g(加減しながら調整)
- 打ち粉(スペルト小麦粉) … 適量
少ない材料でシンプルに仕上げることができます。
作り方の手順
1.生地をまとめる
大きめのボウルにスペルト小麦粉と塩を入れ、水を少しずつ加えながら菜箸で混ぜます。耳たぶ程度のやわらかさを目安に水分を調整します。
2.こねる・寝かせる
台の上でなめらかになるまでこね、生地をポリ袋やラップに包んで30分休ませます。休ませることで粉が水になじみ、のばしやすくなります。
3.生地をのばして切る
打ち粉をしっかり振り、麺棒で均一にのばします。厚さは3〜4mm程度が目安です。包丁で好みの太さに切り、再度打ち粉をまぶしてほぐします。

打ち粉は多めに振って下さい。

4.茹でる
大きな鍋にたっぷりのお湯を沸かし、麺を入れて15〜20分茹でます。太さによって時間は変わりますが、芯が残らないように確認しながら茹で上げます。

美味しく作るためのコツ
生地の扱い方
スペルト小麦はグルテンの性質が一般的な小麦と異なるため、強く引っ張ると切れやすくなります。やさしく扱うことでまとまりやすくなります。
打ち粉を惜しまない
麺同士がくっつきやすいため、打ち粉を多めに使うのがおすすめです。
茹で時間は長めに
スペルト小麦の麺はやわらかくなるまでに時間がかかります。少し長めに茹でることで、もちっとした食感になります。
味付けの工夫
和風だしはもちろん、洋風スープやオリーブオイルと塩だけでいただくシンプルな食べ方もおすすめです。スペルト小麦特有の香ばしさを引き立てます。
スペルト小麦の特徴
スペルト小麦は紀元前から栽培されてきた古代小麦で、ヨーロッパではパンやパスタに広く使われてきました。
- ビタミンやミネラルを豊富に含む
- 食物繊維が多く、腸内環境を整えやすい
- 香ばしく濃い風味を持つ
現代の小麦粉に比べて生産量が少なく、やや高価ですが、その分特別感があり、家庭で使うと料理がぐっと豊かになります。
まとめ
スペルト小麦粉を使った手打ちうどんは、古代小麦ならではの香ばしい風味と素朴な食感を楽しめる一品です。
シンプルな材料で作れるため、家庭でも気軽に挑戦できます。
普段のうどんとは違った味わいを発見できるので、新しい食卓の楽しみが広がります。