焼きたてのパンの香りがキッチンに広がると、それだけで幸せな気持ちになります。
今回紹介するのは、スペルト小麦を使った改良版のパン生地です。
スペルト小麦は古代小麦の一種で、小麦特有の風味を持ちながらも軽い食感に仕上がるのが特徴です。やさしい甘みと香ばしさがあり、毎日の食卓に取り入れやすい食材として注目されています。
このパン生地は、お総菜パンや菓子パン、さらにスコーン風の軽食パンにもアレンジできる万能レシピです。
冷蔵庫で保存しながら、必要な分だけ取り出して焼けるので、忙しい日々の中でも焼きたてを楽しめます。パン作りに慣れていない方でも挑戦しやすく、失敗しにくいのも魅力です。
レシピのきっかけ
以前公開したレシピをもとに、より作りやすくアレンジしやすい配合を目指しました。
パン生地は発酵や成形の手間がかかる印象がありますが、今回の改良版はガス抜き不要で扱いやすいため、パン作り初心者にもおすすめできます。お総菜パンや菓子パンだけでなく、アレンジ次第で揚げパンやスコーン風などにも展開できるのが大きな魅力です。
材料(コンテナ1個分)
- スペルト小麦粉 500g
- ドライイースト 5g
- 塩 5g
- 卵(全卵) 2個
- 砂糖 30g
- アーモンドミルクまたはライスミルク 200g
- 菜種油または米油 60g
卵と植物性ミルクを使うことで、ふっくらしっとりした食感に仕上がります。牛乳ではなく植物性ミルクを選ぶことで、乳製品を控えている方にも安心です。
作り方の手順
1.冷蔵庫に入る大きさのコンテナを用意します。

2.容器にイースト、塩、卵、砂糖、植物性ミルク、油を入れてゴムべらで混ぜます。
3.スペルト小麦粉を加え、粉気がなくなるまでしっかり混ぜ合わせます。
4.全体がまとまったらラップをして室温で発酵させます。夏は1時間、冬は2時間を目安に調整します。
5.生地が倍に膨らみ、表面に気泡が見えたら一次発酵完了です。ラップをして乾燥を防ぎながら冷蔵庫に入れます。

6.一晩寝かせたあとは、切り分けてそのまま成形に使えます。ガス抜きは不要です。

生地の使い方とアレンジ例
冷蔵庫から取り出した生地を切り分け、軽く丸めてベンチタイムを10分とります。その後は好みの形に成形し、オーブンの発酵機能(40℃で20分程度)または室温で膨らむまで待ちます。190℃に予熱したオーブンで15〜30分焼けば完成です。大きさによって焼き時間を調整してください。
- 牛肉としめじを包んだ総菜パンは、ランチにも夕食にも合うボリューム満点の一品です。
- レーズンやバナナを加えた甘いパンは、子どものおやつや朝食にぴったりです。
- 表面にクランブルをのせると、スコーン風に仕上がり、ティータイムのお菓子として楽しめます。
TOPの写真は、牛肉+しめじのお総菜パン、りんご+レーズン+シュガーの菓子パンです。一次発酵40℃20分、190℃15分で焼成しています。
牛肉薄切り肉+しめじ+塩コショウのシンプルなフィリングを詰めた、ミートパイです。

あんぱんです。

表面にスペルト小麦で作ったクランブルを散らした、スコーン風のパンです。生地に無塩バターを練りこんでいます。

美味しく作るコツとポイント
- 粉気が残らないよう、最初によく混ぜることが大切です。
- 発酵時間は気温に合わせて調整してください。夏は短く、冬は長めに置くとちょうどよく仕上がります。
- 冷蔵保存中は乾燥を防ぐため、ラップを密着させると安心です。
- ガス抜き不要なので、初心者でも手軽に扱えます。
まとめ
スペルト小麦の改良版パン生地は、アレンジ自在で毎日の食卓に取り入れやすいレシピです。
植物性ミルクを使うため、乳製品を控えている方や低フォドマップ食を意識している方にもおすすめできます。冷蔵庫で保存しながら好きなときに焼けるので、忙しい生活の中でも焼きたてパンを楽しめるのが大きな魅力です。
手軽に作れて失敗しにくく、食事パンにもスイーツにも対応できる万能生地。ぜひお好みの具材を合わせて、家庭でのパン作りを楽しんでみてください。
焼きたての香ばしさとやさしい甘みが、きっと毎日の暮らしを少し豊かにしてくれるはずです。