イタリア・シチリア島で昔から育てられてきた古代小麦「Maiorca(マヨルカ)」を使ったパン生地のレシピを紹介します。
Maiorca小麦は、香ばしくやさしい風味が特徴とされており、シンプルに焼き上げることで素材の味をしっかり楽しめます。
冷蔵庫でゆっくり発酵できるため、時間のあるときに仕込んでおけば、翌朝でも気軽に焼きたてパンを味わえるのが魅力です。
レシピのきっかけ
スペルト小麦のパンを試したときに独特の香りと風味に惹かれ、同じ古代小麦であるMaiorca粉も取り寄せて焼いてみました。
焼き上がりはやわらかく、ほのかに甘みを感じる優しい味わいで、家族にも好評でした。素朴ながらも存在感のある味で、シンプルにそのまま食べても、オリーブオイルやスープに合わせても美味しくいただけます。
材料(大きめコンテナ1台分)
- シチリア産古代小麦粉 Maiorca … 500g
- ドライイースト … 5g
- 塩 … 5g
- 卵 … 2個
- メープルシロップ … 60g
- 無塩バターまたはマーガリン(溶かす) … 60g
- ぬるま湯 … 200g
メープルシロップを加えることで生地にほのかな甘みがつき、卵と合わせてふっくらした食感に仕上がります。バターを使うとコクが出て、マーガリンを使うと軽めの風味になります。
作り方の手順
1.今回使った、シチリア産古代小麦粉Maiorcaです。
バターまたはマーガリンを溶かし、卵は割りほぐしておきます。

2.大きめのタッパーやコンテナにドライイースト、塩、卵、メープルシロップ、溶かしたバター、ぬるま湯を入れて混ぜ合わせます。

3.Maiorca粉を加え、ゴムベラで全体を混ぜます。

4.粉がなじんだら食品用手袋をしてこね、なめらかな生地にします。

5.生地がまとまったらラップをかけ、室温で倍の大きさになるまで発酵させます。

6.発酵後は冷蔵庫で1晩以上休ませます。冷蔵庫で寝かせることで生地が扱いやすくなり、風味も落ち着きます。

8.上:発酵前 下:発酵後です。


成形と焼き方
- 冷蔵庫から生地を取り出し、必要な分だけ切り分けて丸め、10分休ませます。
- 成形したらオーブンの発酵モード(40℃)で20分、または室温で倍の大きさになるまで発酵させます。
- 190℃に予熱したオーブンで15〜30分焼きます。焼き時間はパンの大きさに合わせて調整してください。
表面に軽く小麦粉をふってから焼くと、素朴な雰囲気のクラストになります。食パン型に入れれば、毎日の朝食用にもぴったりです。
TOPの写真は、丸パンです。分割後ベンチタイム10分。丸めなおして2倍の大きさになるまで室温発酵。Maiorca粉を振りかけて、190℃15分で焼成しています。


美味しく作るためのポイント
- 冷蔵庫で保存した生地は、5日程度を目安に使い切ると安心です。
- 柔らかめの生地なので、成形時は打ち粉をすると扱いやすくなります。
- メープルシロップを加えることで、ほんのりとした甘さが加わり、シンプルな小麦の風味を引き立てます。
- その日の気温や湿度によって発酵の進み具合が変わるので、生地の状態を見ながら調整すると失敗しにくくなります。
まとめ
Maiorca粉を使ったパン生地は、シンプルでありながら小麦の風味をしっかり楽しめるのが魅力です。
冷蔵庫で発酵させることで手間を減らし、食べたいときに焼きたてパンを楽しむことができます。家庭でもイタリアの素朴な味わいを気軽に取り入れられるので、ぜひ試してみてください。